レポート:第1回ワークショップ“『評価』~人と社会を動かすチカラ~”

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ワークショップ【栞座】初のワークショップが、2010年1月24日(土)と2月6日(日)に開催されました。

『評価』をテーマにしたこのワークショップ。お陰さまで前後半合わせて28名(重複は除く)のご参加を頂きました。当日の様子をレポートします!

1/24:前半 ~みんなで学び、考える日~


グループワーク。真剣に考え中…



グループごとに発表

「人が人を評価すること・されること」を、様々な視点から考えた初日。

初回だったこともあり、初めはファシリテーターも参加者の皆さんもなんとなく不慣れな空気感だったものの、ちょっと楽しい自己紹介や、話し合いのための準備のアクティビティを行いながら、だんだんと馴染んでいきました。

昼ごはんを挟んでからは、いよいよ「評価」について考えるプログラムです。「評価」は様々な側面や大きさをもっていて、捉えにくいものであることから、以下のような5つの切り口で、協力しながら考えていきました。

  • 「評価」という言葉のイメージ
  • 自分と周りの関係に潜む評価
  • 評価する側から見た評価
  • 組織の中の評価
  • 自分の人生における評価

1日で「評価」を考えつくすことはできませんが、参加者の皆さんからは多様な考えや思いが表出されていました。

いきなりたくさんの事を考えて、疑問やモヤモヤもたくさん生まれたようです。なかには考えにくい問いもあったと思います。一方で、“「評価」についての見方が変化した”といった声も聞かれました。

「評価」について考える力を養うための「材料」を集めることを狙った前半。材料集めをしただけでは、明確な答えが得られたかどうかは人によって様々だったと思いますが、普段と違ったことを皆で考えたことで、「評価」への認識が一歩進んだのではないかと思います。

2/6:後半 ~振り返り、深める日~


「問い」を全員で検討中



ワールドカフェ方式の話し合い

2週間を経て行われた後半。テーマは同じ「評価」ですが、前半よりも「参加者の関心に沿って考える」ことを重視しました。部屋も和室に変わり、少し小規模になり、前半とは少し違った雰囲気になりました。

今回は話し合いのテーマ(問い)は、参加者の皆さん一人ひとりが作成。一人ずつ話してみたい「問い」のカードを作り、投票で絞り込んでいきます。これによって、「自分が今、評価について気になっていること」を考えられるような手順を踏みました。

皆で決めた「問い」について考える話し合いは、「ワールドカフェ」という手法を少しアレンジした形式で行いました。全員が模造紙に話し合いの内容をどんどん書き込みながら、テーブルごとに考えや思いを繋ぎ、問いの答えへと向かっていきます。それぞれのテーブル内や、テーブルを超えた相互作用の中で、1時間強、密度の濃い話し合いが行われました。

話し合い、発表と、体力と集中力を使う少しハードな時間でしたが、前半とはまた違った雰囲気で、とても楽しかったという声が聞かれました。話し合いの「問い」をそれぞれが自分で選んだため、話し合う動機が比較的強かったことも、プラスに作用していたようです。
 

 

『評価』ワークショップを終えて(企画者より)

栞座初のワークショップはどんな場になるのか? 当日までは不安もありました。

しかし、参加した皆さん同士の繋がりが生まれ、そして立場の違う人達が一つのことを真剣に話し合い、学び合っていたことは、とても貴重なことでした。

人は日々、様々な「評価」に接しています。「評価」の問題は、一人ひとりの人生ごとに、違った形で表れます。そのため、普段は個人の問題として片付けてしまいがちです。

しかしそれは個人の問題であると同時に、みんなの共通の問題でもあります。共通性があるからこそ、力を合わせて考えることもできるはずです。そして、個別性があるからこそ、集まり学び合うことで見えてくるものもあるはずです。

進行に至らないところもたくさんあり、まだまだ不十分だったかもしれませんが、今回そうした場と時間がもてたことは素晴らしいことだと思います。そして、栞座は今後も、ワークショップを通じて「力を合わせる場」として発展させていきたいです。

参加された皆さん、企画運営等にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました!

(鈴木)

 

※当日の参加費はすべて、本イベントに関わる施設費、備品費、消耗品費、運送費等の
  必要経費に充てられました。 (会計責任者:鈴木啓太)

 

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